2013年8月号 「のどの不快、咳、痰」は逆流性食道炎かも?
「のどの不快、咳、痰」があるときは
このような症状の方は、通常は耳鼻科に受診となるのですが、もし、他の症状で「胸やけ」、「胃酸の逆流」、「食欲不振」がありましたら、もしかして逆流性食道炎かも?しれません。
逆流性食道炎とは
逆流性食道炎という病名については、以前は『胃潰瘍は知っているが、逆流性食道炎は知っていない』という方が多かったですが、数年前、鉄腕アトムや御茶ノ水博士がマンガのテレビCMで逆流性食道炎という症状の啓発をしていました。
また、前年(2012年)は「呑酸」を強調したテレビCMを、筧利夫さんがドラマ仕立で演じていたのも記憶に新しく、だいぶ逆流性食道炎の認知度が上がってきたと感じています。
では、逆流性食道炎とはどのようなものでしょう?
食道は食べ物を胃に送った後、胃酸などの逆流を防ぐいくつかのしくみを持っています。
逆流性食道炎は胃酸が食道まで上がってきてしまう回数が多い、または、逆流した胃酸などが胃に下がらないような状態を言います。
逆流性食道炎の主な症状としては、「呑酸(どんさん)」と呼ばれるものです。これは胃の内容物が口や喉に戻ってくる感覚で、黄水(きみず)があがってくる、酸っぱいものが上がってくるなどと表現することがあります。また、「胸やけ」「のどの不快、咳、痰」、「食欲不振」、また胸全体をさすりたくなるような感じの「胸痛」などがあります。
逆流性食道炎の治療方法は
医師の診断により治療開始となりますが、内服の治療はPPIと呼ばれる胃散の分泌抑制剤やH2遮断などの薬の内服開始となります。
当薬局は、これらの治療薬をジェネリック薬品から新薬まで取り扱っています。
この逆流性食道炎は再発しやすく再発予防方法は次のコーナーで説明します。
逆流性食道炎の再発予防方法は
以下の方法があります。
・眠るときは腹部から上を高くする
・前かがみの姿勢を避け、背筋を伸ばす
・おなかを締め付けないようにする
・過度にアルコールや炭酸をとらない
・食事の時はよく噛んで、腹八分目にする
・食事内容については、白身の魚、鶏ささみといった消化の良い食品などをとりましょう。
詳しくは当薬局の管理栄養士に声をかけて下さい
まとめ
逆流性食道炎の方は、欧米に比べると日本は少ないと言われていましたが、最近では人口の数%~20%の方が逆流性食道炎であるとみられており、年齢が高くなるにしたがって増加傾向にあります。
心当たりのある方はかかりつけのお医者さんに相談してみてはいかがでしょうか。