2013年10月号 『薬の効き目を延ばすクスリについて』
どんな病気の治療薬についてなの?
今回は、パーキンソン病の治療薬についての話です。
パーキンソン病はどんな病気?そして治療薬は?
パーキンソン病は、脳内のドパミンが不足し、手足がふるえたり、体の動作が鈍くなる病気です。
この、病気の重要な治療薬に「レボドパ」という薬があります。しかし、この「レボドパ」の効き目に問題点があります。長期服用すると効き目が落ちるということです。
薬の効き目を延ばすクスリ?
「レボドパ」は体内で、いろいろな方法で分解(代謝)されて効き目が落ちていきます。
そこで、薬の効き目を延ばす対策としてCOMTという酵素が「レボドパ」を分解していることに着目し、この酵素の働きをジャマしてやれば「レボドパ」が分解されにくくなるのではないか?と作られたのが末梢COMT阻害薬という薬の効き目を延ばすクスリなのです。
薬の効き目を延ばすクスリの効果は?
このクスリを、実際に試験してみますと、「レボドパ」の効き目を1日平均1.4時間延ばす事が示されています。また、このクスリの追加により精神機能や行動、気分、動作、運動能力などが改善されたとの報告があります。
誰に相談したら良いのか?
パーキンソン病の方で、「最近薬の効き目が落ちてきたのかな?」と思った患者さんやその家族のかたは、かかりつけのお医者さんに相談してみてはいかがでしょう。
まとめ
当薬局もこの薬の効き目を延ばすクスリがあります。このクスリは必ず「レボドパ」と同時に服用しなければなりません。このクスリだけを服用しても、効果は全くありません。
このクスリを含め、薬は服用するときの注意事項等をよく守って、より良い日常生活をお過ごしください。