2016年1月号 『コレステロールにご注意』

コレステロールは人間の体に欠かせない脂質の1つですが、血液中には悪玉(LDLコレステロール)善玉(HDLコレステロール)とがあります。
悪玉が過剰になるとコレステロールが血管の内側に蓄積し、動脈硬化を進行させ、血管を詰まらせます。一方、善玉は血管に蓄積したコレステロールを回収し、肝臓へ運ぶ働きをします。

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動脈硬化そのものには自覚症状がないので、動脈硬化は静かなる殺し屋(サイレン卜・キラー)とも言われています。人によっては、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞を起こして初めて動脈硬化に気づくということもあり、最悪の場合、治療を受ける機会のないまま、亡くなる方もいらっしゃいます。

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「脂質異常症」とは
血液中の悪玉のLDLコレステロールが多すぎる、あるいは、善玉のHDLコレステロールが少なすぎるなどといった状態です。悪玉のLDLコレステロール値が高いほど、また善玉のHDLコレステロール値が低いほど、狭心症や心筋梗塞の発症率が上がります。

動脈硬化性疾患から身を守るために、生活習慣の改善や薬物治療で、悪玉のLDLコレステロール値などをしっかり管理することが重要です。
ご自身のLDLコレステロール値を把握し、高ければ少しでも下げる努力をすることが大切です。

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脂質異常症の治療
脂質異常症の治療の基本は、生活習慣の改善(食事療法、運動療法)です

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生活習慣の改善を十分に行ったにもかかわらず、LDLコレステロール管理目標値が達成できない場合は、かかりつけ医の指導のもとで「薬物療法」を行うことも重要な選択肢です。今服用なさっている薬剤についてご不明なことがございましたら、お気軽にご相談ください。