2017年9月号『ピロリ菌の除菌』
ピロリ菌の除菌
ピロリ菌とは?
ピロリ菌が原因の病気
ピロリ菌が原因の病気には、慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃癌などがありますが、感染したからといって必ず潰瘍や癌を発症するわけではありません。しかし、感染したほとんどの人に胃炎がおこります。除菌しない限り、ピロリ菌は胃の中にすみ続け慢性的炎症が続き、胃の粘膜を防御する力が弱まり、ストレスや塩分の多い食事、発癌物質などの攻撃を受けやすい無防備な状態となります。
検査
ピロリピロリ菌の検査には大きく分けて内視鏡を使わない方法(尿素呼気試験法、抗体測定、糞便中抗原測定)と、内視鏡を使う方法があります。
ピロリ菌の除菌治療
ピロリ菌の除菌治療には、胃酸の分泌を抑制するお薬と2種類の抗生物質の3つのお薬が用いられます。この三種類のお薬を1週間服用することで、約8割の方は除菌に成功することが報告されています。胃の中には胃酸により強い酸性下に置かれています。しかし、ピロリ菌除菌に使う抗生剤は酸性下では効果が減少します。そのため胃酸分泌抑制薬で酸性度合いを弱めることで抗生剤の効果を高めているのです。
最近では、胃酸の分泌を抑制するお薬として、従来のタケプロン®(成分名ランソプラゾール)の他により胃酸分泌抑制効果が高いタケキャブ®(成分名ボノプラザン)というお薬が登場し、除菌率がよりUPしています。タケキャブは、効果発現が短くて、作用時間が長く、効果発現に個人差が少ないことが特徴です。
除菌治療を行って4週間以降に除菌判定をし、成功していれば治療は終了、失敗していれば2次除菌をすることになります。
除菌中のアドバイス
・飲み忘れず、7日分しっかり飲みきりましょう!飲み忘れてしまうと除菌がうまくいかず、治療薬に耐性をもったピロリ菌があらわれて、薬が効かなくなることがあります。
除菌中のアドバイス
参照
http://www.otsuka.co.jp/health_illness/pylori/disinfec.html
http://www.okochi-cl.com/original47.html