2017年10月号『むずむず脚症候群とは?』
むずむず脚症候群とは?
脚に虫が這っているような、電流が流れていたりするような不快感があり、夜寝れずに悩んでいる方はいませんか。もしかしたら、それはむずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)かもしれません!
- 症状
むずむず脚症候群には以下の4つの特徴的なサインがあります。
①じっとしていられない
②安静にしている時に起こる
③運動すると不快感が軽くなる、または消える
④夕方から夜にかけて悪化する
- 患者層
日本では20~50人に1人に存在すると推定されています。どの年代でもみられますが、加齢に伴って40歳代から増加、60~70歳代がピークとなります。男女比は約1:1.5で女性にやや多い傾向があり、妊婦の10%以上が発症するともいわれています。患者さんの約20~30%は、小児期から青年期までの間に発症します。
- 原因
まだよくわかっていません。
現在有力な3つの仮説は、『遺伝性』、『※ドパミン神経機能障害』、『(ドパミンを作るのに必要な)鉄の欠乏』』です。むずむず脚症候群は同じ家系の人にみられることが多いです。
※ドパミン:運動や感覚を制御する神経の興奮(動き)を抑える働きがある
- 治療
次のような生活習慣の見直しや工夫を行うことで、症状が改善することがあります。
・カフェインを含む飲料やアルコール、タバコは避ける
・適度な運動(ウォーキングやストレッチなど)を心がける
・健康的でバランスの取れた食事をする。特に鉄分不足には注意する
・就寝前に短時間歩く、温かいお風呂に入る、または冷たいシャワーを浴びる(どちらがいいのかは、人によって違うこともあります)、筋肉のマッサージをする
・座っている時には、自分なりに集中・熱中できることを見つけ、症状から注意をそらす工夫をする