2018年11月号『肝機能障害の方の食事ポイント』

肝機能障害の方の食事ポイント

アルコールや高エネルギーの食事は肝臓に負担がかかります。
肝臓にやさしい食べ物や食べ方を身につけましょう。

<   脂肪肝の方>脂肪肝は肥満などにより肝臓に中性脂肪が蓄積することから起こります。●肉類は脂肪を減らす食べ方に●牛肉や豚肉は脂身の多い霜降り肉やバラ肉よりも赤身のヒレやもも肉を選びましょう。鶏肉の場合は皮の部分に脂肪が多いので取り除きます。

脂肪肝の方>

脂肪肝は肥満などにより肝臓に中性脂肪が蓄積することから起こります。

肉類は脂肪を減らす食べ方に●

牛肉や豚肉は脂身の多い霜降り肉やバラ肉よりも赤身のヒレやもも肉を選びましょう。鶏肉の場合は皮の部分に脂肪が多いので取り除きます。

調理法を変えてエネルギーダウン●

調理法でエネルギー量はだいぶ変わります。調理法に変化をつけ、かんきつ類や香辛料を上手にきかせると、油や塩分の摂り過ぎも防ぐことができます。油は風味づけに効果的に使えます。

揚げる>炒める>煮る>蒸す>網焼き>茹でる

食物繊維をたっぷりと●

野菜や海藻類、きのこなどに含まれる食物繊維は、糖質やコレステロールの吸収を穏やかにしてくれます。

*野菜をたくさん食べるコツ*

・加熱する

・スープや味噌汁を具だくさんにする

・すぐに食べられる、トマトやきゅうりを常備する

禁酒・節酒●

アルコールは中性脂肪の合成を促し、脂肪肝を促進させます。すでに肝障害を患っている方は肝機能が低下しているため、禁酒が原則です。

師の許可が出た場合に限り、適量を守り、週に2回は休肝日をつくって楽しみましょう。

炭水化物の摂り過ぎにも注意●

主食であるごはんやめん類は、食べ過ぎるとエネルギーとして使われずに中性脂肪へつくり変えられ、肝臓に蓄えられます。

食べ過ぎる方は茶碗を小さくして毎回盛る量をはかったり、麺類は野菜などの具を増やして麺の量を減らすようにしましょう。

<アルコール性肝障害の方は禁酒をして、3食きちんと食べる>

食事をきちんととらずにアルコールばかり飲んでいた方は、低栄養になっていることがあります。肝細胞の修復には、たんぱく質の摂取が不可欠です。

肉や魚、卵、大豆製品などのたんぱく質が多い食品がとれる食事を3食きちんと食べましょう。

<慢性肝炎の方は鉄分に注意>

慢性肝炎(C型肝炎)の方は、肝臓に鉄分がたまると肝硬変や肝臓がんへの進行がはやくなることが分かっています。

レバーや赤身の肉、しじみなど鉄分が多い食品を控えましょう。

<野菜の甘酢あん>
材料(2食分)
玉ねぎ:1/2個(80g)
にんじん:30g
ピーマン:40g
たけのこ(水煮):50g
干ししいたけ:2枚(5g)
油:小さじ2
<甘酢あん>
しいたけもどし汁:50mL
砂糖:大さじ1
ケチャップ:大さじ2
酢:大さじ3
醤油:小さじ1
酒:大さじ1
水溶き片栗粉:(片栗粉大さじ1/2+水大さじ1)
玉ねぎ・にんじん・ピーマン・たけのこ・水でもどした干ししいたけは一口大の乱切りにする。しいたけのもどし汁はあとで使うので置いておく。
にんじんはレンジ(600W)で1分程加熱しておく。
フライパンに油を熱し、玉ねぎ・にんじん・たけのこ・しいたけの順に加え炒める。玉ねぎが透き通ってきたら、ピーマンを加えさっと加熱し、取り出しておく。
甘酢あんの材料を混ぜあわせ、③のフライパンでとろみがつくまで火を通す。
③の野菜をもどし入れて、あんを全体にからめる。