2019年9月号『OTC医薬品について』

●OTC医薬品とは
医薬品には大きく分けて、医療用医薬品とOTC医薬品があります。

「医療用医薬品」:主に医師が処方する医薬品
「OTC医薬品」:いわゆる大衆薬や市販薬のこと。薬局・薬店・ドラッグストアなどで処方箋なしに購入できる医薬品。OTCとはOver The Counterの略で、カウンター越しにお薬を販売する形に由来。

●OTC医薬品の分類
OTC医薬品には、要指導医薬品と一般用医薬品に分類されます。

「要指導医薬品」:OTC医薬品としてはじめて市場に登場したもので、取り扱いに十分注意を要するもの。

「一般用医薬品」はさらに3つに分類されます。
第1類:副作用、相互作用などの項目で安全性上、特に注意を要するもの。
第2類:副作用、相互作用などの項目で安全性上、注意を要するもの。
第3類:第1類と第2類に相当しない医薬品。

分類対応者説明お客様からの相談対応インターネット・郵便販売
要指導医薬品薬剤師書面による情報提供
(義務)
 義務不可
一般用医薬品第1類
第2類薬剤師または登録販売者努力義務
第3類 規定なし

●スイッチOTCとは
医療用医薬品から一般用医薬品として転換された製品です。近年は予防医療に注目が集まっていることから、スイッチOTCの需要が増えています。

●セルフメディケーションの時代です!
セルフメディケーションとは、自分自身の健康に責任をもち、軽度な体の不調は自分で手当てすることです。少子高齢化が進むにあたり医療費が増大している現在、社会保障制度の維持という観点からも非常に大事です。健康保険組合連合会によると、市販薬で済むと考えられる医療費は年間約2100億円と推計されるそうです。

2017年からはセルフメディケーション税制(スイッチOTCの購入費用について所得控除が受けられる制度)がスタートしており、国をあげてセルフメディケーションへの誘導が図られております。
規則正しい生活、健康診断、検診、口腔ケアや衛生管理など同様に、OTC医薬品を使った健康管理ができるようになりましょう。OTC医薬品でわからないことがある場合は、お近くの薬剤師や登録販売者に相談しましょう!

〈参照〉http://www.jsmi.jp/what/