2019年10月号 『肺炎球菌ワクチンの接種をしましょう!』

2014年から始まった65歳以上を対象とした定期接種制度。
今まで成人用肺炎球菌ワクチン*を接種したことがない方で、5歳ごとの節目の年齢の人を対象として定期接種の機会を設けています。
高齢者に対する肺炎球菌感染症の予防の重要性から、2019年度から2023年度まで、定期接種制度が継続運用されることになりました。

・肺炎とは?

人間は、免疫力が低下すると細菌などに感染しやすくなります。菌が肺に入り込んで増殖し、炎症が起きてしまった状態が肺炎です。
そして、高齢になるとちょっとした体調変化をきっかけに肺炎になり、急激に症状が悪化することがあります。そのため、肺炎で亡くなる方の約98が65歳以上なのです!

肺炎になるとどうなるのか?

 

肺炎は、肺の中の「肺胞」に感染して炎症が起こります。
肺胞は酸素を吸って二酸化炭素をはき出す「呼吸」を行っているため、炎症が起きると息苦しさを感じ、呼吸が速くなり、最悪な場合は呼吸困難によって死に至ることもあります。
肺炎と風邪は症状が似ていますが、肺炎は38℃以上の高熱が続き、咳や黄色・緑色の痰、息苦しさなどの症状がでます。ただし、高齢者ではこのような症状は出にくいと言われています。元気がない、食欲がない、意識がはっきりしない、などの症状がでますので、お早めに受診してください。

肺炎を予防しよう!

日常かかりやすい肺炎の主な原因菌が肺炎球菌です。肺炎球菌は免疫からの攻撃に強く、退治するのが難しい菌です。抗生物質が効きにくい耐性菌も出現していることから、予防は大切です。その予防のひとつに「成人用肺炎球菌ワクチン」の接種があります。

定期接種対象者へは公費助成がありますが、 助成の有無やその内容は自治体によって異なる場合がありますので、各自治体へ問い合わせをお願い致します。

【参照】https://www.haien-yobou.jp/