2021年5月号 新型コロナワクチン日本でなぜ生産できないの?

新型コロナワクチン日本でなぜ生産できないの?

静岡市でも、いよいよ新型コロナワクチンの摂取券が配布されています。日本で接種がなかなか進まない一つの原因は、ワクチンを輸入に頼っているからかもしれません。
日本は医療先進国だと思っていたのに、どうして日本でワクチンを作らないのでしょうか?
まったくの私感なのですが、日本と欧米の薬の歴史にあるような気がします。

日本では

かつてはワクチンの集団接種が行われていました。

1960年代 ポリオワクチン接種によるポリオ発症

1980年代 インフルエンザワクチン集団接種による急性脳症の副反応

1960年代 MMR(おたふくかぜ)ワクチンによる無菌性髄膜炎の発症

これらが訴訟問題となり、そのリスクから日本ではワクチン開発に後ろ向きな雰囲気ができてしまったとも言えます。

欧米では

2001年の9.11テロに次ぐ生物化学兵器によるテロが噂された。
いろいろな感染症がある地域へも軍隊を進める必要があった。

平素から多様な様式のワクチンを確保する必要があった。

2020年空母で1000人以上が新型コロナに感染。

確保していたワクチンの中で、種の近い病原体のワクチンを応用して短時間で大量生産、投入ができた。
つまり、軍主導で莫大な予算と組織でワクチンの開発を進めることができた。

では、訴訟を起こしたことが悪かったのでしょうか? もし自分や自分の身近な人が副反応で辛い思いをすることになったら・・・

調べてみると薬の歴史にも社会の歴史が関わっていることわかり、
改めて薬の大切さがわかったような気がします。
ただ、リスクを抱えたワクチンに過剰な期待を寄せ、接種を推進する現状は正しいのでしょうか?

新型コロナはいずれ沈静化していくでしょうが、消えることはありません。
新型コロナとどう向き合っていくかという考え・行動が大切なのではないのでしょうか?