2021年8月号 新型コロナ治療薬について

新型コロナ治療薬について

これまで、新型コロナウイルスについて続けて記事にしました。いよいよ最終回、「治療薬」についての情報をお伝えします。
日本で承認されている新型コロナ治療薬は、なんと4つしかないのです!
そのうち3つは、今まで他の治療薬として利用されていたもので、これらはいずれも中~重度の患者さんに投与される点滴薬です。

レムデシビル
デボラ出血熱治療薬として開発されたお薬です

デキサメタゾン
重症感染症・間質性肺炎治療薬として使用されているお薬です

バリシチニブ
関節リウマチ治療薬として使用されているお薬です

そして今年7月、軽~中度の新型コロナ治療薬として開発された薬が承認されました!

これは2つの薬剤(イムデピマブとカシリピマブ)を同時に点滴すること
から「カクテル療法」と呼ばれます。

いずれにしても、これら4つの薬は点滴もしくは注射薬なので医療従事者の関与が必要です。そんな折、先日、S製薬が軽度の患者に経口で服薬できる薬(飲み薬)を開発して、年内に特別に承認されるかもしれないというニュースが流れました。C製薬やF化学でも飲み薬の開発が進んでいるという情報があります。軽症者が自宅で安全に服薬治療ができれば、コロナの蔓延防止にもなるし、医療機関のひっ迫も解消されるかもしれません。

 

前々号で新薬開発のたいへんさを記しましたが、日本の化学はすごいですね。

ワクチン→治療薬とお話は進めましたが、

新しいタイプ(変異型)のウイルスもどんどん

発生しているとも聞きます。医療・薬に頼るだ

けでなく、自分にできること(感染対策等)を

きちんと実践することが必要ですね。