2022年1月号 季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)の対策

アレルギー性鼻炎の薬

花粉症は国民病とも言われ、毎年花粉症でつらい思いをされている方が多くいます。日本における花粉症の8割以上はスギ花粉によるものと言われています。スギ花粉の本格的な飛散前に、花粉症の時期を少しでも楽に過ごせるように、対策をお伝えします。

2022年春の花粉飛散予測

静岡県農林技術研究所は、11月24日から1週間をかけて静岡県内20か所のスギ林で、花粉の発生源となる雄花の付き具合を確認しました。
その結果、2022年春の花粉量は「平年並み」という見込みを発表しました。本格的な飛散開始時期は2月中旬以降の見通しです。

花粉症は早めの対策を‼

一度症状が出てしまうと鼻の粘膜がどんどん敏感になり悪化していきます。なるべく花粉との接触を避けて、症状が酷くなる前からの早めの治療をお勧めします。
毎年症状が出る方は、花粉飛散予測日から第2世代抗ヒスタミン薬(抗アレルギー剤)を前もって飲み始めることで、発症時期を遅らせ、花粉が大量飛散した時の症状を軽くする効果が期待できます。

セルフケアが大切

花粉症対策は、ご自身で行えるセルフケアも大切です。
・マスクや眼鏡、帽子で花粉が顔に触れないようにする。
・ツルツルとした凹凸のない素材の衣服を選ぶ。
・玄関に入る前に花粉を払い落とし、うがいや洗顔で花粉を洗い流す。
・こまめな掃除を心がけ、空気清浄機を利用する。
・バランスのとれた食事をとる、適度な運動をするなどして、体調を整える。

腸内環境を整える

近年、乳酸菌・ビフィズス菌などによる抗アレルギー効果が研究されています。
花粉症などのアレルギー症状は、免疫のバランスが崩れることで起こります。免疫細胞の70%が腸に集中しており、腸内環境を整えることもアレルギーから体を守ることになります。

ビフィズス菌BB536摂取により、スギ花粉によるアレルギー症状が緩和されることが報告されています。
ビフィズス菌BB536(ビヒダスBB536)は当局にて絶賛発売中です‼

アレルギー性鼻炎の薬

アレルギー性鼻炎の主な医療用治療薬とその特徴をまとめてみました。あなたがお使いのお薬はどのタイプでしょうか? ご自身に合うお薬を医療機関でご相談ください。

薬の種類 主な医療用治療薬 特徴
 第2世代
抗ヒスタミン薬
 アレグラ、アレジオン、クラリチン、アレロック、ザイザル、ビラノア 

くしゃみ・鼻水を改善する。

第1世代抗ヒスタミン薬と比べ、眠気・口喝の副作用が少ない。
 ロイコトリエン
受容体拮抗薬
 オノン、シングレア、キプレス 鼻粘膜の炎症・鼻づまりを改善する。
喘息予防効果もある。
 トロンボキサン A2 阻害薬 バイナス くしゃみ・鼻水・鼻づまりを改善する。
 第1世代
抗ヒスタミン薬
 ポララミン、ペリアクチン、タベジール くしゃみ・鼻水を改善する。
第2世代抗ヒスタミン薬と比べ、眠気・口喝の副作用が現れやすい。
緑内障・前立腺肥大の方には使えない。
 鼻噴霧用
ステロイド薬
フルナーゼ、ナゾネックス、アラミスト  鼻粘膜の炎症を抑え、くしゃみ・鼻水・鼻づまりに効果がある。
即効性がなく、しばらく続けて使う必要がある。
 鼻噴霧用血管収縮剤 プリビナ、コールタイジン 鼻粘膜の血管を収縮させ、一時的に鼻づまりを解消する。
即効性があり、症状が酷い時にだけ使用する。
 舌下免疫療法薬 シダキュア 花粉エキスをわざと体内に取り込み、花粉そのものに体を慣らしていく。
効果が出るまでに2年以上かかる。