2022年3月号 新しい糖尿病治療薬『ツイミーグ』
新しい糖尿病治療薬『ツイミーグ』
新しい作用機序を持った糖尿病治療薬ツイミーグが、昨年9月に世界で初めて日本で発売されました。
今回は、『ツイミーグ』について紹介致します。
ツイミーグはミトコンドリアの機能を改善すると考えられている
これまで使われていた経口糖尿病治療薬としては8種類ありましたが、今回新たに登場したツイミーグは、既存の糖尿病治療薬とは構造が異なり、すい臓・骨格筋・肝臓等でミトコンドリアの機能を改善すると考えられています。
ツイミーグの作用・効果
▼ 下記のような働きで、血液中の糖の濃度を抑えてくれます。
・血糖値が高くなると、すい臓に働いてインスリン分泌を促進します。
・すい臓に働いて、インスリンを産生・分泌する細胞を保護します。
・肝臓に働いて、脂質やアミノ酸を分解して糖(グルコース)が生成されるのを抑制します。
・骨格筋が、糖(グルコース)を取り込む働きを高めます。
∻∻∻∻インスリンとは∻∻∻∻
糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保つ働きをもつホルモンです。
副作用
・重大な副作用として低血糖があります。
他の糖尿病治療薬と一緒に服用するとそのリスクが上昇します。
・その他の副作用として、悪心・下痢・便秘があります。
メトホルミン(糖尿病治療薬の一つ)と併用した場合に頻度が上がります。
∻∻∻∻低血糖とは∻∻∻∻
血液中の糖が少なくなりすぎて、強い空腹感・冷や汗・動悸・ふるえ・脱力感・めまい・集中力の低下等の症状が現れます。
おわりに
ツイミーグは、2型糖尿病発症の原因が、下記の場合でも効果が期待できるお薬です。
①インスリンを分泌する力が弱くなっている
②インスリンの効きがわるくなっている